

本気でスポーツを論じる冊子はなかった。しかも無料で刊行することなど無謀、できるものかと言われた。
お金にならないどころか、労力と手間ばかりをかけて、何でそんなにムキになるのだと煙たがられた。
そうだろうか……?
スポーツを見ることで、あるいはスポーツをすることで、私たちは心に平和や安らぎを得て、均衡を保っているのではないか。
昨今、スポーツとお金を同意語でしか考えない人を見かけるが、貧相なことだと思う。
スポーツに敬意を払い、心からスポーツを愛する人に『スポーツゴジラ』を届けたい。
どこかの顔色をうかがいながら、スポーツを論じるのはもうたくさんだ。
リンカーンではないけれど……。
「人民の人民による人民のスポーツ」が、『スポーツゴジラ』の原点だ。
毎日の生活の中でニュースは流れ、次々と泡のように消えてゆく。
今ほど、人間本来のリズムで物事を見つめ、考えることのできにくい時代はなかったのではないか。
さまざまな事件を見聞きするたびに、原因は個人の資質に由来するものなのか、特殊な社会状況の軋轢(あつれき)なのか、または学校教育や社会背景に根ざすものなのか、いつも惑う。
そして自分とは無縁で、他人事ですむ問題なのか、はたまた根っこは自分とも繋がっているのかと、さらに惑う。
そして人が本来の姿を失わないためにもスポーツは欠かせないことを改めて感じてしまう。
人が立ち止まって考えるとき『スポーツゴジラ』はその傍らにいたい……。どうぞよろしく。
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